その初めてのスピンオフ書籍として、
『エンゼルバンク公式副読本
「売れ残る時代」の転職術
──あなたの価値は「相場」で決まる』
が誕生しました!
「売れ残る時代」。
そこで「売れ残る」ものとはいったい何なのか? それは「あなた」です──というのがこの本の主張です。
いきなりドキッとさせられるこの強烈なタイトルが、少しでも自分に突き付けられたもののように感じたあなたは、ぜひ以下のテキストをお読みください!
いま、日本の経済は、まったく新しい局面を迎えようとしている。
社会現象にまで発展した、派遣切りや新卒者の内定取り消し問題。連日のように新聞紙面を飾る「格差」や「貧困」の二文字。
これまでの不況とは、なにかが違う。
現場で働いているあなたは、気づいているはずだ。
仕事の現場を取り巻く環境は、マスコミや経営者が思っている以上に厳しいことを。あの会社もこの会社も、いつひっくり返ってもおかしくないことを。そして、自分の会社もまた、例外ではないことを。
これまでの不況は、ひと言でいえば「モノが売れない不況」だった。だから人々は、モノを売る方法を考えればそれでよかった。
しかし、今回の不況は違う。もっと切実な「ヒトが売れない不況」に姿を変えつつある。
つまり、人々の雇用そのものが危機にさらされ、自分という商品を買ってもらえない時代、あなたという人間が「売れ残る」時代が差し迫っているのだ。
きっとそのことを肌で感じているのだろう、現場で働くいまの20代や30代は、驚くほど勉強熱心である。
書店のビジネス書コーナーに足を運べば一目瞭然だ。効率アップ術に時間管理術、手帳術から話し方の極意まで、さまざまな「処方箋」が並んでいる。そして実際、多くのビジネスマンに支持されている。
だが、これらの処方箋はいずれも対症療法でしかない。痛みを和らげることはできても、根本治療には至らない。だから、ほどなく次の処方箋が必要になるし、雇用の危機はいつまでもついて回る。
そこでちょっと考えてほしい。
ヒトが売れ残ってしまう雇用の危機とは、すなわち「会社で働くこと」や「会社に雇われること」の危機を意味する。
だったら処方箋は簡単で、要は、会社に雇われなければいいのだ。自分の雇い主を自分にしてしまえばいい。
会社に雇われないといっても、なにも独立・起業することだけではない。
たとえば転職もあるだろうし、会社に残ったまま治外法権的な自由を勝ち取る選択肢もある。のんびり会社にぶら下がるのではなく、自分の足で立つこと。それが唯一の処方箋なのだ。
ところが、ほとんどのビジネスマンは自分の足で立つことなど考えない。ただ会社という巨木の枝にぶら下がって、「枝が折れそうだ」とか「葉っぱが足りない」と嘆いている。だから、いつまでも不安が消えないのだ。
会社で働くとはどういうことか。日本の会社はなにを考え、どんな基準で人を雇っているのか。
そもそも、なぜ人は会社という組織をつくるのか。うまくいく会社と落ちぶれる会社の違いはどこにあるのか。会社は自分になにを求めているのか。そして、自分はなにを求めて働いているのか。
ここを理解しないかぎり、会社への依存から抜け出すことはできないし、自分の足で立つこともできない。世に溢れるつまらない情報に流されず、他人にも流されず、そして会社にも流されず、働くことの本質を見極めてほしい。
僕は、『エンゼルバンク ドラゴン桜外伝』(週刊「モーニング」連載中)という漫画で、「転職」というテーマを切り口に、これらの問題にメスを入れてきた。本書は、その内容を書籍化したものである。漫画と違ってストーリー部分がカットされているため、かなり密度の濃い仕上がりになったと自負している。
「不況だ」「不景気だ」と嘆いていても、なにも始まらない。
政治や社会のせいにしても、なにも変わらない。
自分を取り巻く環境を変えたいのなら、あなた自身が変わることだ。最初の一歩を踏み出すことだ。
本書がそのきっかけになってくれれば、著者として本望である。
2009年12月
三田紀房+モーニング編集部
いかがでしたか? この檄文は、『「売れ残る時代」の転職術』の序文「刊行にあたって」をそのまま引用したものです。
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